シール製品仕様

シール各部の名称

バルシール社のシールは主にPTFE製のシールジャケット(リング)[*①]と接触圧力をアシストする斜め巻きコイルスプリング[*②]の2部品からなり、圧力や固定方法によりメタルロックリング[*③]、バックアップリング[*④]が追加される構造となります。

主なシールジャケット(リング)の材質と種類

主な素材 使用温度範囲 特 徴
PTFE -270~+230℃ 純PTFE。使用温度範囲が広く対薬品性に優れている。
低擦動抵抗。低アウトガス。FDA対応。
GFP55 -200~+260℃ グラファイトファイバにより強化したPTFE。
高圧・高温のアプリケーションに最適。
SP45 -200~+250℃ ポリマーを添加したPTFE。
ピストン及びハウジングが柔らかな材質用途に最適。
FDA対応。
UPC -270~+80℃ 超高分子量ポリエチレン。
水及び水を主成分とした液体のシール用途に最適。
FAD対応。
PEEK -57~+300℃ ベージュ 高温のアプリケーション向け。FDA対応。

*FDA(Food and Drug Administration)とはアメリカ食品医療品局の政府機関です。
*アプリケーションの仕様に合わせた最適なシールジャケット(リング)を提案します。

斜め巻きコイルスプリングについて

一般的なシールは圧力をアシストするスプリングとしてヘリカルコイルやVスプリングを使用しています。それらはシールの摩耗やハウジングの加工公差によりスプリングのたわみ量が変化すると、シール力も変化してしまいます。

バルシール社が独自に開発した斜め巻きコイルスプリングは、たわみ量が5%~33%程度の時、スプリング力がフラットに近い反発力特性となります。

そのため、たわみ量に変化があっても常に一定のシール性能を発揮します。シールの初期時から摩耗時まで、シール力がほぼ変わりません。たわみ量が大きくてもスプリング力がフラットなため、初期時でも摩耗量が低く、全領域にわたって 低振動抵抗=長寿命 というメリットがあります。

材質はステンレス、ニッケル合金、チタン合金など、様々な特殊材質を用意しております。使用温度帯やシールする媒体の種類、耐腐食性などの条件から最適な材質を選定します。

斜め巻きコイルスプリングにより力

コイルスプリングのたわみ量が5%~35%の間で
スプリング強度の変化が少ない。

斜め巻きコイルスプリングの材質

材質 特 徴
ステンレス 比較的安価で耐腐食性があり幅広く使用できます。
ニッケル合金 耐腐食性に非常に優れています。
チタン合金 医療向け等のアプリケーションで使用します。
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